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ステファン・マラルメ雑考:とある入門手続

ステファン・マラルメって誰? 日本語で読んでみる 岩波文庫『マラルメ詩集』 『マラルメ全集』より 『文学空間』 [その他reference] ステファン・マラルメって誰? 必要なら前段階として次の記事を参照: 2021/11/16-17:ポー/エリザベス・ビショップ/ボード…

2021/11/29, 12/3:入沢康夫『詩の構造についての覚え書』堀江敏幸『おぱらばん』

2021/11/29 入沢康夫『詩の構造についての覚え書』 入沢康夫『詩の構造についての覚え書』(1968年、思潮社) 試論・評論をいくつか読んで直観したけど、この人めっぽう気さくではないな。詩人入沢康夫に対する断定を避けるなら、実作者ボルヘスに対して作品…

2021/11/25-28:入沢康夫『ネルヴァル覚書』『死者たちの群がる風景』ネルヴァル『火の娘たち』『オーレリア』

前回から引き続きネルヴァルを読む。 wagaizumo.hatenablog.com 2021/11/25 入沢康夫『ネルヴァル覚書』 入沢康夫『ネルヴァル覚書』(1984年、花神社) 詩人の入沢康夫はネルヴァルの研究者としても知られている。修論(1959年)のテーマもネルヴァルだった…

2021/11/24:野崎歓『異邦の香り――ネルヴァル『東方紀行』論』

ジェラール・ド・ネルヴァル(Gérard de Nerval)って誰 今回と次回でネルヴァルについての本を読む。簡単に紹介しよう。 ネルヴァル(1808-1855)はフランス大ロマン派(ユゴー、ラマルチーヌなど)に対して小ロマン派とでもいうべき時期の文学者だ。 本人…

2021/11/22-23:入沢康夫『詩の逆説』『宮沢賢治 プリオシン海岸からの報告』『かつて座亜謙什と名乗った人への九連の散文詩』

wagaizumo.hatenablog.com これの続きとして、入沢康夫の詩論・評論を読む。宮沢賢治との関係から詩作品『かつて座亜謙什と名乗った人への九連の散文詩』について少し論じてみる。 2021/11/22 入沢康夫『詩の逆説』 入沢康夫『詩の逆説』(1973年、サンリオ…

2021/11/16-17:ポー/エリザベス・ビショップ/ボードレール (追記:モダンとポストモダン)

2021/11/16 ポー / エリザベス・ビショップ ポーの詩を少し読んだ。 エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe:詩の翻訳と解説 筆者の無知を晒すが、不気味と旋律の詩人にして推理小説の創始者エドガー・アラン・ポー(1809-1849)と「草の葉」の英雄ホイッ…

2021/11/15:シェイクスピア / グロテスク・リアリズム

シェイクスピアのソネットを少し読んだ。 シェイクスピアのソネット Shakespeare's Sonnets Sonnet 018/060/127 の出来が良い。127は菊池成孔が『フランツ・カフカの南アメリカ』で「黒こそ美」と引用しただけのことがある。 154中108を占める(男性の)青年…

入沢康夫論1:導入に代えて――群盲象を撫でる

b 詩は「怒り」です。 ――『現代詩体系』「自作を語る」全文 I 韜晦と偽物の詩人、入沢康夫。 神話と構造の詩人、入沢康夫。 メタポエムと母なき子の詩人。入沢康夫。 匿すことによってますます匿された詩人、入沢康夫。 彼女の住所は 四十番の一だつた 所…