古い土地

暗い穴

失神の詩学に向けて 後編

 

前回のあらすじ:

 

10年間友達だと思ってた男の子に告白され、失神

https://x.com/shisshinbot/status/1610135758022799360

 

wagaizumo.hatenablog.com

 

 

今回は小説の読解が多くなる。

 

 

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失神の詩学に向けて 前編

 

 

ふわりと舞い落ちた桜の花びらが股間にヒットし、失神

https://x.com/shisshinbot/status/1776966426982834260

 

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2024年2月の時オカ・ムジュラRTAニュース:Ganonfloor(ガノンフロア)続報、4つ目の1st cycle skip、いろんなWrong Warp

 

見切り発車で現在進行形の出来事をまとめていきます。

 

前回のあらすじ

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wagaizumo.hatenablog.com

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Ganonfloor(ガノンフロア)というグリッチの発見により、1月下旬の10日間でSRM禁止のガノン討伐RTADefeat Ganon no SRM : DGnSRM)の世界記録は12:57から11:47まで縮んだ。

Ocarina of Time Defeat Ganon No SRM in 11:47 (WR) - YouTube

Ganonfloorは「ドドンゴの洞窟を多重ロードしてオーバーフロー(Dynapoly Overflow)させると、シーン読み込みのメモリまで参照先が押し出されて、一部のオブジェクト自体がマップ移動の出口に変わるというバグ技」*1だ。メモリ調整を頑張ると出口(エントランスデータ)として崩壊中のガノン城を設定できる。ただしメモリ配置の都合でWii VC/Wii U VC/Switch NSOでのみ可能。

 

前回『2024年1月の時オカRTAニュース』の「2024/1/25」では、GC版による更新可能性に触れていた。メモリ配置が違うGC版なら、セットアップを変えて崩壊ガノン城に行けるのではないか、と。飛ばせるムービーだけ考えれば1分20秒ほどの短縮になる。

これがとんでもない形で実装された。

 

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詩をよむそれはくるしい 5:塚本邦雄

 

 

塚本邦雄(1920-2008年)は、第二次大戦後の前衛短歌運動の旗手としてよく知られる。

きっかけは、戦後まもなく歌壇・俳壇に対して突きつけられた「第二芸術論」(1946年)だった。これは短歌型文学の前近代性──日本的抒情、表現の狭小、「何を」より「誰が」詠むかを重視する解釈──を否定する評論であり、呼応する形で、塚本邦雄は「現代短歌」を模索し始める。

第一歌集『水葬物語』(1951年)は歌壇からは無視されたものの、三島由紀夫の激賞を受けた。1950年代から60年代にかけて塚本は、寺山修司岡井隆らとともに、現代短歌の韻律・語法・情景を整備していくことになる。

その後1980年代に俵万智穂村弘が口語短歌を定着させ、今の「#tanka」に繋がる、というのが詩歌史的なあらすじ。

 

本稿の主題は、塚本邦雄のテクニックにある。「私」の消滅、クールポーズ、現実批評と幻想、組織的な破調の運用、etc。過去多くの歌人がそうしてきたように、私も塚本邦雄の解読を試みよう。

 

Then I get deep in the beat then complete the

Poem's physique, never weak or obsolete

They never grow old, techniques become antiques

Better then something brand new 'cause it's real

And in a while the style’ll have much more value

Classical, too intelligent to be radical

Masterful, never irrelevant, mathematical

俺はビートを深く刻み、詩の体格を完成させる

決して弱くも時代遅れでもない

決して古びない テクニックは骨董品になる

新品のものより良い、本物だから

しばらくすればスタイルの価値はさらに高まるだろう

古典的で、急進的というにはあまりに知的

達人的で、決して無関係ではなく、数学的

(Eric B. & Rakim〈Don’t Sweat the Technique〉1992年)

 

  • 難しさの分解
  • 作品鑑賞
    • 『水葬物語』1951年
    • 『装飾樂句カデンツア』『驟雨修辞学』1956年前後
    • 『日本人靈歌』1958年から1970年代まで
    • 1990年代
    • Misc.
  • あとがき
  • 参考文献
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中原中也という現象【詩を読まないのでとても楽しい】

 

大岡昇平(編)『中原中也詩集』岩波文庫、1981年

 

これを読んだ。良さが分からなかった。

 

北川透中原中也論集成』思潮社、2007年

 

困ったのでこれを流し読んだ。おおむね説得的な議論だった。だが1935年生まれの北川透が、なぜ1968-2007年の間に700ページ分もの中原中也論を書いたのか、著者が中也のどこに惹かれたのか、いまいち分からなかった。

 

何かの詩の良いと思うことと、何かの詩を良しとする人がどういう感性・理由を持っているか理解することは、別のことだ。私の場合前者の守備範囲がどうも狭いから、後者を理詰めで広げたいと考えている。しかしここで、人間理解力──それがあったら近代小説もっと読んどるわという能力──が試されている気がしてならない。

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日本の狼(犬)は月に吠えたか:萩原朔太郎『月に吠える』と狼の文化史

 

萩原朔太郎の第1詩集『月に吠える』(1917年)は、大正口語自由詩を代表する作品としてよく知られる。

この詩集に頻出するモチーフの1つが、タイトルにもなっている「月に吠える犬」「病める犬」だ。

 

月に吠える犬は、自分の影に怪しみ恐れて吠えるのである。疾患する犬の心に、月は青白い幽霊のやうな不吉の謎である。犬は遠吠えをする。

(「序」『月に吠える』)

 

本稿で調べたいのは、「月に吠える獣(狼/犬/その他)」というモチーフの歴史的形成である。朔太郎の詩全般がそうであるように、「月に吠える犬」という一見なんということもないモチーフもまた、明治維新以後の文化交渉(東洋/西洋、都市/地方など)の中で生まれた。このダイナミズムを記述することが、私の(建前に近い)根本的なモチベーションだ。

ただ本件は未だ調査途上にある。今回は狼を中心に据えて、分かったこと・分からなかったことをまとめた。

 

  • 日本の「月に吠える」と狼信仰
  • ヨーロッパの「月に吠える」と人狼
  • 中国の「月に吠える」と虎
  • ニーチェの「月に吠える」と朔太郎
  • とりあえずの結論
  • 参考文献

 

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2024年1月の時オカRTAニュース:Ganonfloor(ガノンフロア)、SRMカテゴリの分割、500ドルの懸賞金

 

激動っぽいのでまとめました。SRM(Stale Reference Manipulation)については発見から4年経って流石に皆慣れたと思うので既知とします*1

2024年1月に起こっていないことを含みます。

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